2009.10.11.Sun / 23:10
今私は、非がん患者さんの疼痛マネジメントのフォローを続けています
その方は(Aさんとします)いろいろな基礎疾患があって
それだけでも精神的にとても過酷な体験をされています
緩和ケアチームでの介入ではないので
自分の時間が少しでも空いたときに、お話を聴きにお尋ねしています
先日数ヶ月ぶりにお話を聴きに行くことができました
そこで、最近ずっと不安に思っていたことがある…と話し出されました
それは、夏からずっと報道されている芸能人の覚醒剤に関する報道です
Aさんの使われている鎮痛薬もいわゆる「麻薬」と呼ばれています
いろいろ聞くと不安になるだけだから聞かないようにしていても
勝手に耳に入ってきてしまい、自分は大丈夫なのか…と思ってしまう と
がん性疼痛治療で使われるいわゆる「麻薬」と呼ばれるもの
Aさんが使っている鎮痛薬も
犯罪としてと扱われる覚醒剤と同じなのでは?と感じてしまったようです
Aさんが感じた不安の内容について、ゆっくり時間をかけて対応させていただきました
私は患者さんにオピオイドの説明をするときは、極力「麻薬」という言葉を使わないようにしています
これは管理上都合のいい呼び名であるだけだからです
患者さんには鎮痛薬であることをわかってもらえるように気をつけています
そして痛みを我慢することのほうが体にとってとてもストレスになることをわかってもらいます
オピオイドを使用した疼痛治療は世界的標準であることや
正しく使用することでは全く問題ないことなどをしっかりわかってもらえると
患者さんは自分で鎮痛薬の調整ができるようになっていきます
安心して使えるようになるからだと思います
今、緩和ケアがこれだけ熱くなってきていても、まだまだ誤解と偏見のイメージは拭えません
オピオイドを導入するときの説明場面でも、必ずといっていいほど同じような質問があります
でもそれは自然な感情なのだと思っています
オピオイドに限らず、どんな治療でも薬剤でも患者さんは不安に感じている…
ただオピオイドはその不安な気持ちが顕著に表に現れやすいのでしょう
Aさんの場合、透析に週3日通われていますが
その間誰にもその不安な気持ちを話すことができなかったそうです
医療者が周りにたくさんいるのにずっと不安な気持ちのまま過ごされていたかと思うと
なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいです
もっと医療者が正しい情報を持って患者さんと関わることができたら
患者さんの誤解も早く解けるようになるのになぁ
そうなるように努力するのが私たちの役目か…
がんばらないと!